昨晩の「情熱大陸」というテレビ番組で、山形県庄内地方で奮闘するイタリア料理のシェフが取り上げられていました。番組的には、あの落合シェフが訪れたことでハクが付いたような印象です。
その落合シェフに供された料理の数々が紹介されたのですが、その中で地元で揚がったブリを切って満月の塩(満月のときの海水からできる塩、詳細は省きます)とオリーブオイルをかけた前菜がありました。
以前からいつも思っているのですが、これがイタリア料理というものなのでしょうか。よく言われる“マンマの味”というのは、いわゆる家庭料理であると理解しています。今回の料理も素材が揃えば済むもので、そこに料理の技法というものの介在を感じられません。
私が外食をする理由は、家庭では作れないものを食べに行くからです。その際たるものがフランス料理だと思っており、同じ素材があっても同じ料理はできないと思うからこそ、原価の3倍もかけて外に食べに行くのです。そこにはプロならではの“技法”が存在します。
くしくもあの「北島亭」の北島シェフも、“こんなの家庭ではできないでしょうというのが嬉しいんです”と言っています。それがただ焼いただけの肉であってもです。
正直、イタリア料理については勉強不足のところもあるので、イタリア料理を原価の3倍かけて食べに行く理由を教えていただければ幸いです。
2006年07月10日
この記事へのコメント
コメントを書く