2009年06月21日

特徴のない食材がいいのか

全国各地での野菜工場の稼働が話題を集めています。政府も補助を決め、これで少しでも食糧自給率を上げようということのようです。温度や肥料などが徹底管理され、農薬や害虫の心配もないということで、スーパーや飲食店からの引き合いも強いようです。

先日の新聞にその特集記事がありました。その初期投資の大きさから店頭での価格競争力が課題で、これを補うには味で工夫しなければならないと、あるシンクタンクの方がコメントしていました。その味とは・・・。

「野菜特有の苦みを少なくする」ことなのだそうです。まず苦い野菜とは何でしょう。チコリ、エンダイブ、レタスといったところでしょうか。同じ葉ものでもキャベツやホウレンソウなどは甘く、ホウレンソウの嫌みは苦みではなくえぐみですね。

エンダイブは別名ニガチシャと呼ばれ、こうしたキク科の野菜はその苦みがうま味なのではないでしょうか。春先の野菜、例えば山菜や菜の花なども苦みを伴っています。野菜特有の苦みを少なくすることは、野菜本来の味を殺すことになるのではないでしょうか。

もともと露地でもハウスでも、スーパーなどで売ってる野菜は味が薄いのです。工場の野菜はさらに特徴がなく、ある有名総菜店ではこの点が工場野菜を使えない理由であるとしています。

肉などでも特有のクセがないことがおいしさを説明する表現として使われています。これでは何を食べているのかわかりません。この風潮、非常に嘆かわしいこの頃です。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(2) | 食をめぐる報道
この記事へのコメント
>この風潮、非常に嘆かわしいこの頃です。
同感ですね。
素材本来がもっている味を活かしきることが大切だと思います。

日本酒も同じような事が言われ続けて炭素濾過による色抜き、味抜きが施され、没個性化・淡麗化した経緯があるように思います。

本物にはそれぞれしっかり「味」があるはずです。
Posted by 酒do楽 at 2009年06月21日 10:04
酒do楽さん、コメントありがとうございます。日本酒も一時期盛んに「淡麗辛口」という表現がありましたね。工場野菜は今のところ葉ものだけのようですが、例えば将来苦くないゴーヤーなども出てくるのでしょうかね。
Posted by bourbon_ueda at 2009年06月21日 12:01
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