2007年05月09日

オーナーシェフにまで登りつめた?

どうも日本語がおかしいです。夕方のニュース番組ではよく食に関するコーナーがありますが、今日は和洋中の各シェフが家庭でもできる10分料理を競い合うというものでした。

そのシェフを冒頭に紹介するくだりの中で、“数々の名店を渡り歩き、ついにオーナーシェフにまで登りつめた”とありました。「登りつめた」という表現を使うのであれば、一つの組織の中でコツコツと出世を重ね、その結果最高位についたという場合ではないでしょうか。“○○ホテルの総料理長にまで登りつめた”など。

オーナーシェフというのは独立して自分の店を持てば誰でもそう呼ばれるわけで、何も料理人の最高位がオーナーシェフというわけではありません。うがった見方をすると、上記の表現は“どの店でも使い物にならなくて店を転々とし、最後にはどこも雇ってくれないから自分の店を開いた”という場合にも使えます。

このケースに限らず、どうもマスコミにおいて原稿を書く人間の日本語力が明らかに落ちているような気がします。昨日も連発していましたよ、“秘伝のタレ”を。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(0) | 食をめぐる報道
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: