2010年12月16日

食の宣伝文句に騙されないように

ネットで紹介されていた食品の通販サイトを見て、なるほど世の中知識差がビジネスになるのだなと改めて思いました(ほとんど呆れていますが)。それは1パック1,500円もするカレーなのですが、その作り方が画期的、究極、まったく新しい手法なのだそうです。よく読んでみると、小麦粉を使わずに野菜でとろみを付ける、チキンブイヨンのほかに野菜や昆布の出汁も使っているということです。どこが画期的なのだか。

もう一つ、以前から気になっている新聞の広告記事があります。和風出汁の製品紹介を、新聞社の女性記者がレポートしています。何でもその出汁を作るのに、昆布を一晩水に浸し、弱火でじっくりと加熱し、沸騰する前に取り出し、鰹節を投入するという“気の遠くなるような作業”を経ているとのこと。何が気の遠くなるようなのか、ごく普通ではないか。

いずれもこの当事者達の無知をさらけ出しているほかならないだけで、それでもこういうことに感動して購入してしまう消費者が少なからずいるということも、また事実のようです。私からしてみれば、これらはほとんど詐欺に近いものです。

労働者が自分の身を守るために労働関連法規を勉強するといいといつも言っていますが、消費者も食に関する情報を自ら集める努力を怠ると、こういうものに引っ掛かってしまうでしょう。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(2) | 食をめぐる報道
この記事へのコメント
宣伝文句に騙された訳じゃないですが、『がっかりカレー』なら覚えがあります。
幼少の頃、家にあった婦人雑誌に銀座資生堂パーラー『ロオジェ』で出されるカレーの作り方が紹介されてました。
浅い寸胴鍋に大量のラードとヘットを煮立て、ざく切りにした大量の香味野菜(玉葱、大蒜、生姜)を別々に素揚げし、野菜の香味を含んだ脂に小麦粉を投入し、オーブンを使って時間をかけて黒くなるまでルーを練り上げ、更にカレー粉を投入して練り上げるという、見るからに旨いに違いないと思わせる記事でした。
成人してから池袋西武百貨店の食堂街にあった資生堂パーラーのファミレスで食べる機会があったんですが、あの失望感は忘れられません。実はこの時このフロアにあったナイルレストラン目当て(銀座の本店にはないビーフカレーがあった)で出向いたんですが、既に店舗は撤退済でした。
ほんと、旨い外カレーにはなかなか巡り会えませんね。
Posted by 4U at 2010年12月17日 21:40
4Uさん、コメントありがとうございます。本当にカレーは難しいですね。外食はリスクがあるので、自分で作るのが一番だと思っています。
Posted by bourbon_ueda at 2010年12月18日 05:04
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