食に関するテレビ番組は毎週パソコンで録画し、DVDに焼いて見ています。もっとも、何度か記しているように夕方のニュース番組における、例えば食べ放題とか1,000円ランチといった特集コーナーは情報の確度があまりよくないので、時間が合えばテレビをつけている程度です。
情報の確度とはそのお店が本当にお得であるかどうかということではなく、食に関する情報が正確かどうか、新たな知識を吸収するのに役に立つかどうかということです。その意味で「食彩の王国」という番組は毎週一つの食材にスポットを当てて掘り下げていく、比較的アカデミックな内容で気に入っています。
しかし昨日放映された牛乳の回では、一つ誤解を招きそうな箇所がありました。牛乳を使った簡単料理として新じゃがと空豆を使ったスープが紹介されていたのですが、“味付けはコンソメだけ”と来ました。
おそらくこれは市販されている固形コンソメのことを指しているのでしょうが、本来コンソメスープを作るのは大変な手間と材料、コストがかかるものです。レストランでただ澄んだだけで具が入っていないコンソメスープがそれなりの値段がするのは、ちゃんと理由があるわけです。
私が危惧するのは、コンソメスープはコンソメの素をお湯で溶けばできると考えてしまうのではないかという安易な発想です。あれは旨味調味料も入った人工的な味で、本来のものを知った上でそれを代替する手段として手軽に使えるといった認識が必要に思います。
時間がない主婦のためにいかに簡単に料理ができるかといった点が様々なところでクローズアップされていますが、一方でそうした代替調理はもともと何であったかという啓蒙活動も、マスコミに求めたいと思います。
2007年06月03日
“コンソメだけ”はないだろう
posted by bourbon_ueda at 00:00
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| 食をめぐる報道
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