毎週食に関するテレビ番組は欠かさず録画して見るようにしています。その中の一つが「満天青空レストラン」で、以前イオンの提供で「たべごろマンマ」という番組があり、今のスポンサーはサッポロビールになっているようですが、おそらく番組製作会社が同じなのでしょうか、そっくりの構成になっています(ちなみにテレビ番組製作会社は通称下請法と呼ばれている法律で定義されている典型的な業種です)。
特にNHKではよく見られますが、出演者が発した間違った言葉を正しいテロップにすることがあります。これが日本語の間違いかどうかは最近議論があるようですが、例えば「見れる」と言ったのを「見られる」と字幕を流すことです。しかし明らかな間違いなのに、これを訂正しないパターンがその番組で最近ありました。
出演者が「バケット」と言っているのをそのまま「バケット」とテロップしてしまったことです。原語はbaguette、フランス語とはいえ明らかに濁音です。実は巷のパン屋さんにもこうした表記が多いのですが、こういうことは味と無関係とは言えないといつも考えています。私たちがおいしいと思うパン屋さんは例外なく「バケット」とは書いていません。これがお店を判断するバロメーターともなっています。
バケットというフランス語があるのかわかりませんが、英語でいうとbucket、バケツです。パン屋さんでバケツは売っていないでしょう。いずれにしても、何回か書いているように問題の本質はマスコミの情報伝達レベルです。食べ物の専門番組であれば一つ一つの言葉遣いについてチェックしたり修正したりする機能と能力を持っているべきです。まさにマスコミュニケーションなのですから、これが大衆伝達されては困るわけです。
最近回転寿司業界でトップに立ったスシローでは、「アボガドではない、アボカドである」という表示がされています。これも同じパターンなのですが、いまだに「アボガド」というPOPがあるスーパーが多いですね。残念しきりです。
2011年11月25日
バケットではなくバゲット
posted by bourbon_ueda at 00:00
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| 食をめぐる報道
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