2012年02月06日

また出たな三國シェフ

誰か周りに止める人がいないものかと思う、またの一言です。NHKの「キッチンが走る」という番組で、地元山梨を三國シェフが訪れるということで録画して見てみました。またやっていましたよ、「火を通して新鮮、形を変えて自然」。だから先に記したように、これを三國さんが自分の言葉としてはいけないわけです。

でもと言っては失礼ですが、料理はおいしそうでした。素材を変にこねくり回すのではなく(巷の料理コンクールではそうしたことがよく指摘されています)、素朴でいながらフランス料理の技法をきちんと踏襲した料理は好感が持てました。個人的にも食べてみたいと思いました(作っている様子を見てそう思わない料理が多いということです)。

四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」には以前仕事で入ったことはあるけれど食べたことはないというお店ですが、三國さん自身の性格は良さそうなので、多分料理は良いと思います(性格が料理に出るということは以前にも書きました)。ただ、無理して難しいことを言わないことだと思います。以前、「日本のフランス料理界をクラリフィエしないといけない」と専門誌に出ていました。クラリフィエなどと言わなくてもいいのに、学歴コンプレックスがあるのかもしれませんが、張り子の虎が透けて見えてしまうことがこの人には時々あります。

素朴さを地でいっているのが三田の「コート・ドール」のシェフ、斉須さんです。最近の雑誌でもいまだに第一線として評価されている名店ですが、私たちの印象は八百屋のおやじ、バカボンのパパ、決して客席に出て来ない控え目な存在です。それでもあれだけ洗練された料理を作るのですから、シェフの見た目だけをチヤホヤする最近のマスコミの姿勢に大いに疑問を感じるところです。

それにしても三國さんのあの言葉、どこかで修正されないかな。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(0) | 食をめぐる報道
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